(写真左から)株式会社DearOne 経営戦略部 人事企画ユニット ユニットマネジャー 長谷川香織様、グロースマーケティング部 吉岡恵様、マーケティング部 マーケティングユニット ブランディング・広報担当 兼 経営戦略部 人事企画ユニット 神津恵美様、経営戦略部 ゼネラルマネジャー 安田一優様創業以来、デジタルマーケティングやアプリ開発を軸に企業の成長を支えてきた株式会社 DearOne様。NTTドコモグループの一員でもある同社は「WOWを創る」というビジョンのもと、プロダクトやサービスだけでなく、社員同士の関係性においても期待を超える体験を生み出すことを大切にされています。2018年にUniposを導入、組織の拡大や事業の多角化を経てもなお、7年にわたって感謝と称賛を軸にした組織づくりを継続してきました。その長期的な活用の中で、Uniposは感謝を伝える手段にとどまらず、「誰が、どのような行動で価値を生み出したのか」を社内に共有する場へと進化。素晴らしい行動を称賛し、組織全体で学び合うための役割も果たすようになっています。今回は、Unipos活用をリードしてこられた長谷川様をはじめ、経営の視点から組織を見つめる安田様、現場で率先して活用を進めている吉岡様、そして広報の立場からその価値を感じている神津様に、導入の背景から具体的な活用の工夫、活用を通じて見えてきた組織や人の変化について、詳しくお話を伺いました。 導入背景——ビジョンである 「WOWを創る」が風土・文化として根付く組織へ――DearOne様は、今から約7年前の2018年にUniposをご導入されています。まずは、導入当時の組織状態と、ご活用を始めたきっかけについてお聞かせください。長谷川様:Uniposを導入した2018年当時の正社員は約30名強で、オフィスも非常に狭く、顔も名前も一致している状態でしたから、実は顕在的な大きな課題があったわけではなかったんです。しかし、当社には「WOWを創る」というビジョンがあり、これこそが導入の核でした。この「WOWを創る」という言葉には、社会に対してあっと驚くようなプロダクトやサービスを提供したいという思いだけでなく、人と人とのコミュニケーションの間にある期待値を、少しでもいいから上回ろう、という思いが込められています。そのため、当社では、プロダクトのユーザーはもちろん、一緒に価値を作っていく従業員同士に至るまで、自分が「WOW」を創るだけでなく、相手が自分に「WOW」を提供しようとしてくれた時に、その好意に気づき、感謝の気持ちをしっかり伝える、という姿勢を持つことを非常に大切にしています。この「WOW」を風土・文化として根付かせていくためには、「WOWを伝える」場が、特定の部門だけでなく、すべての従業員に平等に開かれていることが重要だと考え、オープンの場で感謝や称賛が伝えられるUniposの導入に至りました。Uniposを導入し、貢献や称賛が可視化・共有されるようになり、大きな気づきが生まれました。それは、これまで可視化されていなかった、小さな「WOW」の存在です。私たちは日頃から「WOW」を意識して活動していましたが、実は全体像からは把握しきれていないところで、見えない小さな「WOW」がいくつも生まれていたのです。これは、私たちが見えないところで称賛の機会や貢献を見逃していたのではないか、という潜在課題の発掘につながりました。このような流れの中でUniposの価値を実感し、会社として「WOWコイン」を福利厚生の一環としてしっかり根付かせ、活用を促していくことになりました。現在、当社は200名弱の規模になりましたが、パートナー社員も含め、同じ「WOW」仲間として活用を続けています。現在の課題——組織が拡大し、事業が多角化する中でも、お互いを理解しリスペクトし合える関係を築く――創業当時から成長を続けられ、現在では3つの事業を展開されています。組織が拡大し事業が多角化する中で、現在考えられている経営課題や理想の組織状態についてお聞かせください。安田様: 経営上の課題としては、3つの事業間でいかにシナジー効果を出し、それぞれを成長させるか、という点があります。特に、立ち上げたばかりの成長性の高い新規事業の市場における地位確立も重要です。組織が大きくなり、事業が分かれてくると、お互いに「あの部署が何をやっているのか知らない」という状況が出てきがちです。私たちが理想とするのは、事業を超えてお互いに理解し、やっていることがわからなくてもリスペクトを持てている状態です。「自分たちの範囲だけをやって他は知らない」という状態は、特にこの規模では良くないと捉えているので、事業を超えた相互理解を大切にしたいと考えています。――組織の状態を測る指標として、NTTドコモグループ全体で実施されているエンゲージメント調査などを重視されているそうですね。長谷川様: はい、エンゲージメント調査を四半期に一度実施しており、そのスコアを細かく見ています。その数値を各組織のマネージャー陣に共有し、組織内で改善策を講じるようにしています。また、定着率や、自社内製のパルスサーベイを毎月実施して数値を見ています。安田様: 取り扱っているサービスの影響もあり、私たちは基本的に皆、数字を見るのが好きな傾向が強いので、組織運営においても定量データを重視してコミュニケーションをとっています。活用方針—— キーワードは “自主性” と “楽しむこと”。 行動目標の浸透にも活用――Uniposの活用を促進するために、どのような施策を実施されていますか。長谷川様: 毎月、全社員会議でUnipos社からいただくポジティブレポートの中から一部を切り出し、私が発表しています。その後、メールにて全社員と協力社員に送付しています。レポート全体をすべて伝えるのではなく、一部を切り出しているのは、入り口となる知ってもらうきっかけを作ることで「自分でもレポートを開いてみよう」という動機を作る工夫です。また、Uniposのアナリティクス機能では部署ごとの活用状況が可視化されています。その情報を見ることで、部署同士で「うちの部署も負けてられない」といった競争意識が働くことも、利用の活性化に役立っていると思います。加えて、当社は数字が好きな社員が多く、投稿内容を分析して、拍手を増やすための工夫も見られます。実際、マーケティング部では「Uniposの投稿でバズるための書き方や投稿タイミング」を独自に研究し、その知見を社内に発信している社員もいます。――皆が楽しみながら本気で「どうやったら反応をもらいやすくなるか」を考えているのが、活発な利用につながっているポイントなのですね。活用にあたって、管理職の方々に何か働きかけをされているのでしょうか。長谷川様: 驚かれるかもしれませんが、実は管理職の皆さんに「Uniposをこう使うように」といった指示は一切していません。各部で自発的に、例えば「とにかくたくさん送ろう」「なるべく他部署に送ろう」など、各部署の状況に応じて独自の方針を立てて運用してくれています。マネージャー層がメンバーを焚きつけて、ゲーム感覚でノリ良く活用しているイメージですね。一方で、活用しない社員もいますが、そこは強制せず、自主性に任せるスタンスです。基本的に自主性を重んじる運用なのですが、私の部署では、1つだけ強制していることがあります。それは、「新入社員が入ってきたときに、“必ず投稿を送る”こと」。これは、新入社員の入社初日に「投稿をもらう体験」をしてもらうことで「こういう通知が来て、こんな風になるんだ」という仕組みを理解し、嬉しい気持ちを体験してもらうためです。私自身も入社してすぐに歓迎の投稿をもらい、とても嬉しかった経験があるので、皆にもその思いを味わってほしいという気持ちで実施しています。▲長谷川様から新入社員の方へ送られた投稿長谷川様: その他にも、会社の行動目標と合わせたラベルを設定し、行動目標を体現したエピソードにラベルを付けて投稿しています。ラベル付き投稿が多いから評価が高くなるなど、評価に直接影響を与えるわけではありませんが、ラベルを活用することで送る側ももらう側も、行動目標を体現する行動を常に意識するようになります。行動目標を普段の生活に落とし込むのはかなり難しいのですが、ラベルとして使うことでフレーズとして入り込んで浸透している実感があります。 ▲行動目標のラベルがついたUnipos投稿変化①——感謝だけではなく「素晴らしい行動の称賛」へ投稿内容が進化。変化のきっかけは現場マネージャーのつぶやき――様々な取り組みを通じて活発な活用を続けられているのですね。導入当初と現在で、Uniposの使われ方に大きな変化があったとお聞きしました。具体的にはどのような変化があったのでしょうか。長谷川様: 導入当初は純粋に「感謝を送ろう、ありがとう」という目的が中心でしたが、今ではそれに加えて、社内への「個人の素晴らしい行動のアピール」という使われ方が強くなっています。つまり、「この人、こんな素晴らしいことをやってくれたんだよ。みんな見て見て!」という周知の場になっているのです。それに伴い、投稿内容も進化しました。以前は当事者同士しか分からないような「この前サンキュー」「〇〇ありがとう」といった短い内容が多かったのですが、現在は「何が起きて、どうやって、自分がどう受け止めたか」という詳細が書かれるようになっています。実はこの変化は、私たちが何か仕掛けたのではなく、現場発信で起きたのです。2024年4月に、マーケティング部のゼネラルマネージャーがSlackのつぶやきチャンネルで、「Uniposは感謝を伝える行為であると同時に、素晴らしいことをした人を社内に周知する行為である。だから、できるだけ事象を具体的に、他の人にわかるように工夫して書いた方がいいのではないか」と発言したのがきっかけでした。そのゼネラルマネージャーが、「管理職の職務基準の中にも “素晴らしい人を社内に周知するような行動をしているか” というニュアンスが入っているのだ」と発信したことも手伝って、社員がその意義に深く納得したようです。吉岡様:私がUniposを使うときに思っていること・考えていることが、大きく3つあります。まず50%は、投稿する相手への感謝の気持ちです。次に40%は、感謝や称賛を伝えることで自己肯定感が高まり満足感につながること。そして残りの10%で考えているのが、周りの人たちへのアピールも意識しています。そのため投稿するときは、当事者以外の人にも伝わるように、「どの案件で、どんな行動をしたのか」について短い文言の中に入れる工夫をしていますね。――投稿内容の変化が定量的な変化として現れたものはありますか。長谷川様: 2021年頃の平均文字数は約50文字でしたが、現在は75文字に増加しています。先ほど申し上げたゼネラルマネージャーの発言以降、一気に伸びました。投稿が具体的になったことで、知らない人が読んでも「この人、こういうことやったんだ」と理解できる、読んでいて面白いものになっています。変化②——社員間の相互理解を促進し、エンゲージメント向上に効果。社外とのコミュニケーションや採用における差別化にも寄与――導入から約7年にわたってUniposをご活用いただく中で感じられている、効果や変化についてお聞かせください。安田様: まず、分かりやすく誰かへの感謝を伝えられる点を効果として実感しています。また、例えば、今まで接点があまりなかった人とお仕事で一緒になった時にUniposを送ることで、より仲良くなれるなど、社員同士の距離を縮められるといった効果もあると考えています。そのため、社員間の相互理解や仕事のしやすさを作る土台として役に立っていると強く感じています。吉岡様: 利用者として実感するのは、仕事が非常にやりやすくなったことです。例えば、これまでは何かお仕事を一緒にやったとしてもMTGなどで「今日はありがとうございました」「お疲れ様でした」といった言葉を交わすだけで終わってしまうことが多かったのですが、Uniposという仕組みがあることで “いかに自分がその人に感謝をしているか” ということを熱い思いを込めて伝えられます。それがすごくいいですよね。▲吉岡様がUniposをご活用いただく中で、特に印象に残っている投稿の一つ吉岡様:また、新入社員へ歓迎メッセージを送ることで距離が縮まる感覚もあります。さらに、自部署にとどまらず他部署の投稿を見ることで、「この人はこんな仕事をしているんだな」と分かり、会社全体への親近感や愛着が湧くようになりました。会社での出来事が、他人事ではない感覚で捉えられるようになったと思います。Uniposを積極的に活用するメリットも個人的にいくつか感じています。例えば、当社の評価制度の中には、「風土醸成」(ポジティブな雰囲気を醸成する行動をしているか)の項目があるのですが、その振り返りの際にUniposの投稿実績を具体的な数値として自己評価に記入できる点が挙げられます。また、投稿ランキングで上位になったり、全社会議でよく拍手した人で取り上げていただいたり、代表の河野から「吉岡さんはUniposクイーンだね」と言ってもらえたりすることで、他部署の人とのかかわりが少ない中でも、Uniposをきっかけに自分の存在を認識してもらえるようにもなりました。――定量的な成果についてはいかがでしょうか。長谷川様: エンゲージメント調査の結果で、当社のスコアはNTTドコモグループの新規事業会社の中では非常に高い水準にあります。特に「上長からのサポート」「多様性の受容」「チーム内外の連携」といった項目が高めです。会社全体で見るとスコアも徐々に上がってきていますね。また、個人的に調査した結果、Unipos投稿の平均文字数と定着率に相関がありそうだということが判明しました。2024年4月以降、平均文字数が伸びた時期と合わせて、定着率も上向いているイメージです。――社外の方とのコミュニケーションに活かしている部分はありますか。神津様: 広報担当としては、Uniposを社外発信のネタ探しに活用しています。普段、社外に対して発信できるようなことがあるかという目線で社内を見ているのですが、自分一人で見られることは限られています。しかし、Uniposの投稿を見れば、実際に話さないとわからない社員の活動や良いところ(例えば、いつもお水を変えている、こんな趣味がある)に気付くことができます。この事前知識があることにより、取材対象者の選定などに役立てられ、会社や社員の魅力的な情報を社外へ発信することに繋がっています。長谷川様: Uniposは採用活動にも役立っています。コーポレートサイトなどに掲載していることもあり、求職者の方との面談・面接の中で、「WOWコイン(Unipos)って何ですか?」と尋ねられることは非常に多いんですよね。「風通しが良い会社」や「称賛文化がある」といった言葉は比較的どの会社も言っているため、それだけではインパクトがあまりありません。しかし、当社にはその文化を支えるUniposという「システム」があります。それが差別化になっており、当社の強みになっていると感じています。そのため、採用シーンでも、「DearOneの文化は?」と聞かれた際には、「称賛文化です。実はWOWコイン(Unipos)というものがありまして...」という話をするようにしています。Uniposの位置づけ—— 事業成長の土台となる、信頼関係や円滑なコミュニケーションにつながっている――事業と組織との関係についてはどのように考えられていますか。安田様: 先ほど申し上げた通り、私たちは数字やデータで可視化するのがとても好きな会社なので、売上のためにKPIを分解して何をどれだけ上げたらいいのかということをロジカルに考えて施策を立てます。一方で、施策を動かすのは結局「人」であり、人間同士の信頼関係や円滑なコミュニケーションを取れる関係性があってこそ実現できるものです。そのため、お互いに協力して働きやすい環境をつくりエンゲージメントを高めることが重要ですし、それが事業成長を伸ばす土台になり、会社の成長には欠かせないと考えています。Uniposがあるからといって、特定の数字が劇的に上がるというロジカルな説明は難しい部分もありますが、肌感としては、組織を超えたコミュニケーションが活性化し、誰がどんな取り組みをしているかを社内に伝える効果は確実にあると感じています。これが、事業成長の土台となる信頼関係や円滑なコミュニケーションにも繋がっていると思います。――Uniposを長期間にわたり、組織拡大を経ても継続して利用されています。事業フェーズが変わりゆく中でも継続してご利用いただけている理由を教えてください。 継続利用の理由を一言で言えば、「やめる理由がないから」です。当社はコストにシビアなので、不要なツールはすぐにやめますが、Uniposをやめるという議論になったことはありません。むしろ、福利厚生の一環として、ポイントが給与に上乗せされるというメリットがあり、これをやめると「この会社大丈夫か」という雰囲気になりかねない。ちゃんと使われているツールなので、コストを削ってやめる必要性を感じません。――代表の河野様はUniposについてどのようなお考えをお持ちでしょうか。長谷川様:基本的に「社員たちに好きにやってほしい」というスタンスですが、投稿は非常によく見ています。 社長から「この前Uniposに書かれてたけどさ」といった会話のきっかけに使われることが多々あるので、社員の活動内容やコンディションの把握にも活用しているのだと思います。――今後のUnipos活用に関してお考えのことを教えてください。長谷川様: 今後も会社全体で感謝や称賛を深める活動を重要なものとして継続し、ポジティブな連鎖を作っていきたいと考えています。今後は、エンゲージメント調査の結果とUniposのデータを掛け合わせ、平均文字数と定着率の相関といった面白い知見をさらに深掘りし、組織改善策の策定にもつなげていきたいですね。また、成功事例の社内共有を促進し、お互い学び合って成長していけるような活用を目指していきたいと思います。