1都4県に8つの営業所を展開するグッドライフサーラ関東株式会社。同社は、コロナ禍で社員間のコミュニケーションが分断されたことをきっかけに、2021年12月にピアボーナス® Uniposを導入しました。導入によって一定のコミュニケーション活性化を実現したものの、「自ら考え行動する」という理想の組織状態には至っていないという課題に直面。そこで、Uniposに加え、Unipos社の「リーダー育成プログラム」を導入しました。本質的な組織風土の変革に挑む同社の軌跡と今後の展望について、5名のマネジメント層の方々にお話を伺いました。コロナ禍でのコミュニケーション分断の解消を目指して、Unipos導入。決め手は「浸透しやすい」仕組み――まずは、2021年12月にUniposを導入された当時の背景や、解決したかった課題について教えてください。冨永様:一番の目的は、コロナ禍におけるコミュニケーション不足の解消でした。当時は営業所間のコミュニケーションが取りづらく、分断されてみんなで集まることもできない状況でした。また、各種会議や社内の説明会、勉強会などもオンラインへ移行したものが多く、少人数単位の場も失われていました。そのような中で「コミュニケーションを活性化させるものはないか」と模索していた際、当時の社長がUniposを見つけて提案してくれたことが導入のきっかけです。中長期的な視点では、「理解・団結・自立」が進んだ組織というスローガンを掲げ、「ありがとう!」と「いいね!」であふれる会社を理想の組織状態として思い描いていました。――数あるツールの中で、Uniposを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。冨永様:ツールを導入する上で最も重要なのは「浸透すること」です。浸透しないものを入れてもあまり意味がありません。Uniposが一番良いなと思ったのは、当事者同士の「感謝・称賛」のやり取りが、当事者間だけで完結するのではなく、社員全員に共有され、可視化される点でした。また、可視化されるだけでなく、それが「ポイント」として社員に還元される仕組みがあることも大きな理由です。言葉のやり取りだけでなく、こうした目に見える還元システムがないと、なかなか浸透しにくいだろうと考えました。さらに、同時期に「暮らしのSALA推進クレド」という取り組みが進んでおり、クレドを紐づけて活用できる点も評価したポイントです。▲クレドを体現した行動に対して送られた実際の投稿管理職の巻き込みや表彰制度との掛け合わせなど様々な施策で利用が促進。一方で活用を通じて見えた「組織を変える」ハードル――導入後、社内に定着させるためにどのような工夫をされたのでしょうか。冨永様:まずは導入する前に所属長向けに説明会を実施し、導入の可否に関して意見収集をして了承を得たうえでスタートしました。運用体制としては、私が所属する営業企画グループが事務局を担い、各所属長、場合によっては営業所のメンバーに推進役を担ってもらいました。Uniposを「みんなサーラ!!」という独自名称で活用しているのもこだわりの一つです。利用を促すための工夫として、当初はUnipos上の機能を活用して利用状況を毎月公開し、現状を見える化しました。また、2022年8月からは「月間MVP表彰」を実施し、最も拍手人数の多い投稿をされた方にハーゲンダッツギフト券を進呈しています。現在では、投稿した方だけでなく、優れた行動をして「投稿された方」にも進呈するように制度をアップデートしました。さらに、年に一度の社内表彰式の際には、社員のアンケートで選ばれる年間MVP「みんなサーラ!!AWARD」も実施し、利用促進を図っています。冨永様:こうした取り組みに加え、当社の良い点でもある「決められたことはやる」という風土があることで、導入当初から利用状況を示す指標は比較的高い状況でした。各メンバーが仕事の空き時間などを利用し、普段の業務フローの中にそれぞれのペースや関わり方で組み込みながら活用してくれています。実際に導入後の調査でも、社員の約6割が投稿や拍手の両方を利用しており、閲覧のみも含めるとほぼ全員が利用している状態でした。――そうした中で、2024年7月に所属長向けに「リスタートキックオフ」を実施されました。この背景について教えてください。冨永様:導入から約2年が経過した2023年7月に、全社員に向けてアンケートを実施しました。導入目的の理解、利用状況、理想の組織状態について聞いたのですが、結果としては「目的の理解や利用はある程度進み、浸透しているが、理想の組織状態にはまだ近づけていない」というものでした。つまり、使ってはいるものの、組織を変えるところには至っていなかったのです。そこで、当時就任された河田社長とお話しして、もう一度リスタートし、Uniposを単なるコミュニケーションツールとしてではなく、組織のマネジメントに活かすためのステップアップを図ろうということになりました。河田様:当時、当社では年に1回受けるような研修機会はありましたが、日頃の業務にリンクしておらず、スポット的で「ぶつ切り」状態になっていました。それが本当に研修として有効なのかという疑問があったのです。それならば、すでに社内で使われているUniposを活用し、「自ら考え行動し、互いに称賛し合う」ということを実践しながら、コミュニケーションが取りづらい環境の中でも組織としてもう一歩進んでいけるような研修をやるべきではないかと考えました。全員参加は難しくても、まずは一定の層がそうした考え方を持てるようにする挑戦をしたいと考えたのです。冨永様:当社が所属するサーラグループの第5次中期経営計画でも「自ら考え行動する」という戦略が掲げられています。現在、取り扱う商材も会社としての方向性も大きく変わり、個人に求められる考え方もかつてとは全く違うものになっています。これまでのメイン事業で培ってきた強みが、環境が変わった今では逆に足かせになってしまうこともあるほどです。だからこそ、それらを現代風にアレンジし、「自ら考え行動する」組織へと変わらなければなりません。 実はすでにそうした変化を促す試みとして、これまでのように「決められたレールの上を走るだけ」の会議体をやめ、リーダーたちが自分たちで考えて発信し、やり方を決めていくスタイルに変更しています。この動きを加速させ、「自ら考え行動する」 人材を育成していく目的で、所属長向けにリスタートキックオフを開催しました。キックオフの場では、良い行動を「見つけて・称えて・共有する」というサイクルをUniposで実践し、積極的な行動を起こすメンバーを増やしていく方針を管理職層で共通認識化しました。単なるコミュニケーションツールを超え、「マネジメントツール」として機能するUniposの価値――リスタートキックオフを経て、実際にUniposをどのようにマネジメントや組織運営に活かされているのでしょうか。河田様:私は2024年に社長に就任した際、初めてUniposに触れました。当社は1都4県に8つの営業所がまたがっており、社員全員が直接顔を合わせる機会といえば、年に1回の表彰式や、2〜3班に分かれて行く社員旅行などに限られていました。しかし、毎日仕事をしている中で「離れた拠点で今、何が起きているのか」をリアルタイムで発信し、みんなで共有できる手段として、非常に有効なものだと最初に感じました。また、「自ら考え行動する」組織としてはまだまだ発展途上ではあるものの、すでに何人かの人は素晴らしい行動を実践しており、そうした事例がUnipos上で投稿されています。普通に業務をしているだけでは、他の営業所の人がその素晴らしい行動を知る機会はなかなかありません。しかしUniposなら、それがリアルタイムで可視化され、みんなから「すごいね」と称賛を集めます。それを見た人が刺激を受け、「自分もやってみよう」という気持ちになってくれる人が、1人でも2人でも出てきてくれれば、それは会社にとっての大きな力になりますし、個人の成長にも繋がります。そういった意味でも、利用を促進していくことは非常に有効だと感じています。冨永様:私自身が一番良いなと思っているのは、Uniposはコミュニケーションツールとしてだけでなく、「マネジメントツール」として非常に優秀だという点です。リスタートキックオフの際に「Uniposで良い行動を“見つけて・称えて・共有する”サイクルを回すとマネージャーは楽になる」という言葉がありました。それを聞いた時に、これをうまく使えば部下が成長していく一つの手段になるのだと腑に落ちました。日々の業務に流されていると、どうしても部下の良いところを見つけることを怠ってしまいがちです。そうすると、部下は「見てもらえない、称えてもらえない」と疲弊し、モチベーションが下がるという悪循環に陥ってしまいます。しかし、Uniposは「良い行動を見つけないことには投稿できない」仕組みになっています。 そのため、私自身も意図的に部下の良い行動を見つけるための動きをするように変わりました。例えば、今までは作ってこなかった「1週間に1回、今週何があったかを振り返る時間」を作るようになりました。マネージャーだけでなく、周囲のいろんな人が見つけて称賛することで、部下は「しっかりと見てもらえている」と実感できます。それが皆に共有されさらに称賛されることで、より前向きな気持ちになれるのです。そうした成長のサイクルを回すマネジメントツールとして使わない手はないと、導入を迷っている方にも強くお勧めしたいです。▲管理職の方が部下の方へ送られた実際の投稿ベテラン層も含め、利用習慣が定着。「ありがとう」が繋ぐ、拠点を超えた一体感――他に感じられている効果はありますか?瀬戸様:手軽に全社の状況を把握できる点も、非常に大きな価値だと感じています。私たちの最小単位である営業所やチームは3名〜12名程度と比較的小規模ですが、Uniposを活用することで、100名以上の組織全体で何が起きているのかを容易に知ることができます。これにより、投稿する側・閲覧する側の双方において、これまで自分の営業所内にとどまりがちだった意識が自然と広がり、より大きな組織へと視野を向けられる環境が生まれている点は非常に魅力的です。また、自ら投稿する機会が少ないメンバーであっても、「拍手」という形で気軽に関われる点も大きな特長です。「投稿は少ないものの、いつも多くの拍手をしてくれている」といった関わり方も可視化されるため、多様な参加スタイルや個々の存在感が見えやすくなっています。このように、単なるコミュニケーションツールにとどまらず、組織内の横のつながりを生み出し、広げていくための仕組みとして非常に優れていると感じています。冨永様:検討段階で「ベテラン層が使ってくれるか」と懸念されることが多いと聞きますが、当社では年齢層による利用の偏りはなく、ベテラン層も抵抗なく使えています。もちろん個人によって利用に差が出る部分はありますが、瀬戸支店長が言ったように自ら投稿しなくても「拍手」するだけ、あるいは見るだけでも良いという形で参加のハードルを下げていることも、無理なく定着している要因だと思います。山田様:私は昨年12月に現在の部署へ異動してきたのですが、最初は「どうせごく一部の人しか使っていないのだろう」と、少し斜に構えた目線で見ていました。しかし実際に話を聞いてみると、7~8割もの社員が日常的に見て活用していると知り、非常に驚きました。Uniposには様々な活用方法がありますが、一番大切なのはやはり「感謝を伝える」ことだと思っています。私自身も含め、普段から「ありがとう」と直接口に出すことに慣れておらず、気恥ずかしさを感じる人は多いと思います。しかし、Uniposという場所があることで、そういった感謝の気持ちを素直に表現し、伝えやすくなります。同じ目標を目指す仲間として感謝を伝え合うことで、最初は小さな規模だったものが、だんだんと組織全体へ広がっていくのが目に見えて分かります。チームワークや連携、そして組織の「共感」を生み出すためのツールとして、非常に優れていると感じています。鈴木様:私も昨年12月に着任したため、利用期間はまだそこまで長くないのですが、普段あまり直接会えない拠点の人や、電話・業務連絡だけで終わってしまいがちな相手に対しても、感謝や称賛を形にして伝えることができるツールだと感じています。 通常、業務をお願いしている相手に対して、自分の行動を相手がどう思っていたかを知る機会はこれまでの環境ではなかなかありませんでした。本人は意識せずに行っていた行動に対し、別の人から言及されることで「そんな風に思ってくれていたんだ」と気づくことができるのは、Uniposならではの良さだと思います。 我々のように拠点が離れている企業において、組織の一体化を推進し、盛り上げていく上で非常に有効なツールですね。(後編につづく)※後編では、リスタートキックオフ後に立ちはだかった壁と、Unipos社と共に行う「リーダー育成プログラム」を通じた組織風土改革のリアルな軌跡に迫ります。ぜひあわせてご覧ください。