(写真左から)環協株式会社 管理本部 管理2部 管理2課 係長 平野隆盛様、技術本部 技術2部 工事課 課長 高岸未来様、Unipos株式会社 カスタマーサクセス 折田稜介、環協株式会社 取締役本部長 技術本部担当役員 木幡一輝様 京都に本社を構え、ビル・マンションの保守管理及び改修工事の事業をおこなう環協株式会社様。組織再編、そしてコロナ禍におけるコミュニケーションの希薄化をきっかけにUniposを導入。理想の組織状態として「人が成長し続ける会社」を掲げ、Unipos起点で組織開発に取り組まれています。Unipos導入から、活用法、そして組織の変化まで、環協株式会社 取締役本部長 技術本部担当役員 木幡一輝様、技術本部 技術2部 工事課 課長 高岸未来様、管理本部 管理2部 管理2課 係長 平野隆盛様にお話を伺いました。組織再編とコロナ禍におけるコミュニケーションの希薄化を解消するためUnipos導入。Unipos導入が人・組織について議論するきっかけに 環協株式会社様のUnipos導入がスタートしたのは、2022年7月。その2年ほど前に、グループ会社5社を統合する組織再編を実施され、再編成した新しい組織内でコミュニケーションを増やしていく必要性を感じられていました。そんな矢先、新型コロナウイルスの流行により、さらにコミュニケーションが希薄化。コロナ禍で他部署に入社した新入社員の顔や名前が一致しないという問題も生まれており、新入社員の成長や定着に特に課題を感じられていたと言います。木幡様:当時コロナ禍の影響で業績が悪化していたこともあり、今後の成長に向けてコミュニケーションを活性化させるために何かいい方法はないかと探して情報収集を進めていました。そんな時、偶然参加したウェビナーで知ったのがUniposでした。「面白そうな取り組みやな。進めようと思うなら提案してくれよ。」という当時の代表の後押しもあり、Uniposの検討を始めました。話を聞いていく中で、Uniposなら、課題に感じていた組織内でのコミュニケーションの活性化や、新入社員の成長や定着に効果があるのではないかと考え、導入を決めました。▲Unipos利用開始前日に、当時の代表から木幡様に送られた投稿また、先ほど話した課題以外にも、今後更に採用が難しくなるのではないかという課題感もあります。採用面で自社の良いところをどのようにアピールしていくかについて考えるのと同時に、社内の人材が成長を実感し、やりがいを感じられるような組織にしていくことが必要です。 そのためには、貢献が実感できたり、ここにいたら成長できるという希望があったりすることが欠かせません。そうした部分に対する打ち手としてもUniposを活用しています。Uniposの利用開始に向けて準備を進めていく中で、Unipos社カスタマーサクセスとのやり取りを通じて気づきがあったと木幡様は語ります。木幡様:当初はUniposを通じて、コミュニケーションの希薄化が解決できればというのがメインの目的でした。しかし、導入準備を進めていく中で、Unipos社のカスタマーサクセスから「どういう組織にしていきたいかという理想・目標を明確にした上で、一手段として活用しなければ、Uniposを活用することが目的化してしまいます」という指摘をもらったのです。その指摘をきっかけに社内で「理想の組織」について議論を始めました。そして経営理念をブレイクダウンしたうえで、私たちが掲げたのが「人が成長し続ける会社」です。もちろん会社なので、売上と利益を上げることが目的の中心にありますが、売上・利益が一時的に上がったとしても社員の成長が伴っていなければ、再現性、継続性がなく、コロナのような外部要因で打撃を受け、立て直すのに時間がかかってしまいます。そうした思いから「人が成長し続ける会社」という理想を掲げ、Uniposを人・組織が共に成長するための基盤として活用することを決めました。この導入目的の話をはじめとして、Unipos導入に対する賛否も含め、会社運営や組織や人の成長に関して、議論するきっかけや機会が増えたことが、Uniposを導入してから感じた効果の1つです。各課に1名ずつアンバサダーを任命。社内報や表彰制度の実施で、活用を促進 環協株式会社様では、課長や係長を中心に各課に1名ずつUnipos推進のためのアンバサダーを任命。それぞれの課の状況にあわせてUniposをご活用いただいています。アンバサダーの一人である高岸様の課では、定常的にメンバーのアクセス率が100%、投稿をもらったメンバー率も100%になる月もあるほど、Uniposの活用が進んでいると言います。長らくアクセスが全くなかったメンバーもいたという状況から、どのような働きかけを実施されたのでしょうか。高岸様:ただ「活用しよう」と伝えるだけでは行動に繋がらないので、まずは自分から課員に積極的にUnipos内で投稿するようにしました。Uniposを投稿すると環協グループ全体に課員の良い行動が広がります。そうした取り組みを続けていくうちに、投稿を見た他の課のメンバーや役員層から、課員に対して「Unipos見たよ、頑張ってるみたいやな」とリアルで声をかけてもらえる場面が増えていきました。褒めてもらえると、やはり嬉しいので、自分も誰かに投稿を送りたくなる。明確に「これが要因である」というものはありませんが、こうした積み重ねでUnipos活用が広がっていったのではないかと考えています。また、Uniposを表彰制度にも活用。Unipos投稿を元に、定量・定性面から2つの表彰制度を実施されています。1つ目は、Uniposの活用ポイント数上位の方を表彰するもの、2つ目は、役員が月に一回投稿を選び、選出コメントとともに発表する表彰です。そして、この2つの表彰を「表彰通信」として発信。その他にも、アンバサダーへのインタビューをまとめた社内報「Unipos通信」の発信にも取り組まれています。木幡様:表彰通信やUnipos通信といった社内報を実施している目的としては2つあります。1つ目は経営層・役員がUniposと導入時のビジョンに関心があることを伝えること。また、インタビューを通じて会社の組織運営や人材育成に対する考えを発信すること。こうした発信を通じて、もっと一人一人が課題や成長について考えるきっかけとしてくれれば、と考えています。アンバサダーへのインタビューは私がインタビュアーを務めており、Uniposに対する悩みや相談も含め、率直な思いを語ってもらい、どのように考えて活用してほしいのか、ということを皆に知ってもらうことを発信の目的の一つにしています。Unipos通信の受け手だけでなく、アンバサダー自身もインタビューを通じて、よりUnipos活用・組織への理解が深まる、そんな効果を期待しています。▲実際の社内報 Unipos起点で組織開発が進んだ。マネジメントのサポートや行動指針の浸透にも効果変化は、Unipos導入を全社員に向けて発表したところから始まっていました。平野様は「Unipos導入を聞いた時、会社の本気度を感じた」と語ります。平野様:Uniposというツールを導入することを決めた、ということに対して「会社が本気で変わろうとしているのだな」と感じました。その思いを感じたからこそ、「自分もしっかり活用しなければ、活用したい」という想いになりましたね。Uniposを導入したことで、「一緒に働くメンバーのいいところを見つけよう、探そう」と思う機会が増えていること自体が良いことだと感じています。スマートフォンアプリでも使えるので、気軽に見ることができますし、タイムラインを見ていると会社の様子が分かるので、環協のSNSアカウントを見ているような気分で毎日楽しみに開いています。また、投稿だけでなく、皆さんが書いている自己紹介にもよく目を通して、メンバーのことを知るのに役立てています。木幡様:投稿するだけでなく、 Uniposのタイムラインを継続的に見るだけでも大きな効果があると考えています。ザイオンス効果(単純接触効果)でも言われているように、人は接点が多ければ多いほど、その対象に対して好意を持つようになります。それと同じで、Unipos上で流れているメッセージを見続けることが、会社への愛着や好意度アップにも繋がっているのではないかと思います。しかもUnipos上で流れるのは感謝や称賛のポジティブなメッセージばかりなので、より愛着や好感度につながりやすいのではないでしょうか。愛着や好感度が深まることで、日々の出来事や業務が自分事化し、更に現場での率直な議論や課題改善への行動に繋げる、ということが大切だと考えています。そのような活用の積み重ねの結果、組織風土にも良い変化が表れていると言います。高岸様:Uniposを導入してから、風通しがよくなり、チーム内のエンゲージメント向上にもつながっていると感じています。課のメンバー同士、上司部下間、同僚間でフィードバックが増えてきて「言いたいことが言い合える関係性」になったのはUnipos活用の効果だと感じています。また、マネジメントにもUniposを活用しています。 Uniposでは課員同士 で投稿し合っている様子や他部署のメンバーから課員に送られた投稿を見ることができるので、メンバーの知らなかった行動や貢献を知ることができます。チームメンバーと毎日10-15分1on1をすることもなかなか難しいので、メンバーの様子がUnipos上でわかることの価値は大きいですね。環協株式会社様では、2024年4月に、行動指針を新しく策定。行動指針が記載されたカードを配布したり、朝礼で復唱したりするなど、各部の状況に合った形で浸透施策を進められています。その浸透施策の1つとしてUniposのハッシュタグも活用。行動指針に沿った行動に対してハッシュタグをつけて投稿することで、行動指針を体現する行動をイメージしやくするとともに、関連した実践を増やしていくことを目指しています。高岸様は「Uniposを通じて、行動指針を社内で耳にしたり、意識したりすることが増えてきたと感じている」と語ります。▲行動指針のハッシュタグがついた投稿また、Uniposを他の浸透施策と組み合わせて活用いただいている場面もあると言います。平野様:私が所属している管理本部では、週に1回朝礼の場で、「各行動指針を自部署で体現するならどういう行動か」という話を持ち回りで話す時間を設けています。私がその取り組みの中心を担っており、トップバッターで発表をしたのですが、そのことに関して上司からUnipos投稿をいただきました。Unipos上で環協グループ全体に貢献が見える化されて、称賛されたことはとても嬉しく、モチベーションアップにもつながりました。▲実際に平野様に送られた投稿部署や拠点を超えた連携が強化され、生産性向上にもつながっているUnipos導入は部署や拠点を超えた連携にも効果があったといいます。高岸様:Uniposの投稿から、人となりが分かることで、普段関わりがない他拠点メンバーとも話しやすくなったと感じています。実際に、普段離れて仕事をしている神戸営業所のメンバーが本社に来た際、「高岸さんですよね」と気さくに話しかけてくれたことがあります。しかもそのメンバーは私よりも年下の若手です。私が若手だった頃を振り返ると、役職や年齢が上のメンバーに対して直接会話をすることにためらいがあったので、今そういった交流が自然とできているのは良い変化ですし、Uniposを通じて私のキャラクターや性格が伝わっていたからこそ生まれたものなのではないかと思います。平野様:普段とても寡黙な方からUniposを送ってもらえたことで、「あのときこんなことを思ってくれていたのだ」ということが分かり、仕事上のコミュニケーションがしやすくなった経験が私にもあります。木幡様:部署をまたいだ協働が可視化されたこともUniposの効果ですね。例えば、一つの工事をするにしても、工事を受注してくる部署があって、実際に工事を実行する部署があります。連携先の部署メンバーの顔と名前が一致していなかったり、部署全体の雰囲気が分かっていなかったりすると、連携する際に指摘や相談がしづらくなってしまいます。しかし、Uniposを活用していれば、他部署の様子を投稿や自己紹介を通じて知ることができます。そうした連携が可視化されることで信頼関係が深まり、改善に向けた意見交換にも繋がっていると感じます。また、普段直接見えない他部署や拠点の様子が見えることで、切磋琢磨できる、お互いに高め合える関係になっているようにも感じています。実際にUnipos上でお互いを励まし合うような投稿も見られるようになりました。▲お互いに励まし合うコミュニケーションがなされている投稿Uniposを通じて、チーム内外問わず、助け合う場面が増えてきたという環協株式会社様。それによる定量的な効果もうまれていると言います。木幡様:Unipos活用を通じて、生産性向上や残業時間の平準化にもつながっています。これまで一人で抱えてしまっていた仕事をチームメンバーで分担して行うという動きが活性化しているのです。そうした課題解決にもUnioposは役立っていますね。Uniposカスタマーサクセスとの対話に価値を実感。社外でも組織に関する議論ができるようになったUniposを組織づくりの起点としてご活用いただいているという環協株式会社様。Unipos社の支援に対してはどのような効果をご実感いただいているのでしょうか。木幡様:カスタマーサクセスの方との対話の価値を強く実感しています。先ほどもお話したように、Uniposを活用することを目的とするのではなく、手段の一つだと常に伝えてくださったり、活用データにとらわれて一喜一憂してしまった時に「数値が伸びないことはマイナスではなく、本来の目的に向かうための伸びしろ・課題が可視化されたということですよ」と言ってくださったり、思考整理や気づきに繋がる言葉を投げかけていただけるのはありがたいです。困った時に担当のカスタマーサクセスがいてくれることで、気軽に相談できるので、ありがたい存在だと感じています。また、先ほど「Uniposを起点に社内で組織に関する議論が生まれた」と申し上げましたが、Unipos導入をきっかけに、社外でも組織づくりについて議論ができるようになったのも、良い変化です。定期的にイベントなどの開催もあり、Unipos社の皆さんはもちろん、他のUnipos導入企業の方々とも交流できるので、すべて良い機会として活用させていただいています。最近は、管理職研修の実施も提案・サポートいただき、さらにUnipos社のサポートがパワーアップしているように感じています。高岸様:私はその研修に実際に参加させていただきました。マネジメントの考え方の整理ができてよかったですし、自分自身の取り組みを振り返りながらの気づきもあり、有意義な時間でした。活用の次のステージへ。組織に関する対話をUnipos起点でさらに増やしていきたい導入から2年が経過した環協株式会社様。理想の組織状態の実現に向けて、次のステージを見据えています。高岸様:導入してから約2年、ようやく組織の土台が整ってきたと感じています。目指すのは「人が成長し続ける会社」。今後は、その理想に向かって、さらにUniposを活用しつつ、私自身のマネジメントやリーダーシップも進化させていきたいです。木幡様:前提として、 Uniposの活用だけで組織が変わるとは思っていません。持続的に個人と組織が成長するためには、結果や成果を追求する「厳しさ」も必要だと考えています。また、 阪神ファン同士で話すよりも、「野球が好き」という共通の想いを持つ、巨人ファン・阪神ファンがお互いを尊重しながら議論する方が盛り上がるし、面白い。それと同じように、「会社・組織を良くしていきたい」という想いを共有する者同士が、率直に議論することが大切だと考えています。そのような対話をUnipos起点で、これからもっと増やしていきたいですね。