(写真左から)Unipos株式会社 カスタマーサクセス 屋久凌馬、株式会社ミラティブ コーポレート本部 HRBP部 角知子様、株式会社ミラティブ 取締役 CFO コーポレート本部長 須山敏彦様、Unipos株式会社 カスタマーサクセス 勝元健太 スマホゲーム配信者数日本一のゲーム配信プラットフォーム「Mirrativ」を運営する株式会社ミラティブ様。コロナ禍を機にフルリモートへ移行した当時、コミュニケーション不足や連帯感の低下が課題として挙がってきたといいます。 そこで、同社はUniposを導入。結果として課題は解消し、マネジメントツールとしての活用など新たな価値も発揮しているそうです。 導入から4年。事業フェーズが変わってもUniposの利用を継続している理由はどこにあるのでしょうか。 導入背景と成果、今後の展望などについて、取締役 CFO コーポレート本部長・須山敏彦様、コーポレート本部 HRBP部・角知子様にお話を伺いました。 導入背景——コミュニケーション不足と連帯感の低下がきっかけ ミラティブ様がUniposを導入したのは2021年。導入のきっかけとなった組織課題について角様は「従業員間のコミュニケーション不足と連帯感の低下」を挙げます。 角様:コロナ禍を機に、それまでのフル出社体制から、リモートワーク中心の体制へ移行しました。その際、他の企業さんと同じように、メンバーに気軽に声をかけにくくなったり、他の人の仕事が見えづらくなったり、新しく入ってきた人の顔と名前がなかなか一致しなくなったりといった課題が出てきました。 さらに、経営サイドの視点として「従業員エンゲージメントの向上」があったと須山様は言います。 須山様:創業後の急な人員拡大から落ち着いてきた2020年ごろ、人事ポリシー的なものとして「やる気、長期、元気」を掲げ、従業員のエンゲージメントをより重視する方針になりました。そこにコロナ禍が重なり、エンゲージメントを高めるために2021年、Unipos導入に至ったという背景です。 コロナ禍で一気に浸透したリモートワーク。さまざまなメリットがある一方で、角様がおっしゃるような課題も見えてきました。そのため、現在では多くの企業がリモートワークと出社を組み合わせたハイブリッドワークを導入しています。 ミラティブ様は、働き方について一律の方針を設けず、社員の居住地や職種、プロジェクトの特性に応じて柔軟な働き方に対応しています。この動きについて、須山様は「従業員が自分に合った働き方を選べることが重要」だと述べます。 須山様:全従業員の約20%が首都圏外に住んでいるため、全社的な出社は現実的ではありません。一方で、出社を希望する社員が増えてきていることもあって、一部の職種以外では首都圏在住者に限定した採用を行っています。週に何日出社するかなどの判断は会社では決めず、プロジェクトチームに一任しています。 そんなミラティブ様は、いま再び組織拡大フェーズに入っているといいます。 角様:既存事業に加えてM&A等も行い新規事業も開始するなど、弊社の事業フェーズは一段階変化しています。新たな展開に伴って、多様なバックグラウンドを持つ新しい従業員も増えてきました。それは会社にとってはポジティブな変化なのですが、一方で人事的な視点では、企業文化をどう維持していくのか、異なる事業領域間をどう連携していくのかなどが新たな課題となっています。 そうした課題を解決するため、ミラティブ様ではさまざまな施策に着手している。たとえば、新入社員が会社の歴史や文化を学ぶための動画を制作したり、代表とのセッションを開催したりと、企業文化観点のオンボーディングにも力を入れています。 さらに角様によると、企業文化の維持や組織間連携は「マネージャー層が鍵を握っている」とのこと。そこで、マネージャー層の連携強化や育成を目的とした合宿を実施したり、マネージャー向けの行動指針を作成し、マネージャー層を中心に企業文化の浸透を図っているそうです。 ミラティブ様の企業文化を象徴するオフラインイベントが、毎年開催されている全社会「すごいエモいデー(すごエモ)」です。1年の振り返り、社内表彰など様々なコンテンツで盛り上がる「すごエモ」。企画の中には、1年間お世話になった人へメッセージカードで感謝の気持ちを伝える「ミラポス」も。その名のとおり、Uniposと手書きのメッセージを連携した企画であり、リアルな場におけるエモさを重視しています。普段からUniposを活用し、感謝・称賛を伝えあうカルチャーが根付いているミラティブ様らしい企画ではないでしょうか。活用——Uniposは組織のインフラに。活発なユーザー利用の可視化で裏付ける確かな価値 Uniposの導入・運用にあたっては、Uniposの担当者が大きな役割を果たしたと角様は評価されました。 角様:担当者の方がミラティブの状況を深く理解してくださったのはとてもありがたかったです。弊社の考えをご理解いただいた上で親身になってサポートしていただけました。運用面でもかなり細かくデータを出してくださりこちらの疑問に対しても誠実にお答えいただいています。 導入から4年。Uniposはミラティブ様にとって、どのような位置づけの存在になったのでしょうか。 角様:Uniposは組織のインフラとして機能しており、マネージャーをはじめ従業員がコミュニケーションを円滑にする手段の一つとして頻繁に利用しています。Uniposを通じて感謝や称賛を伝えあうことが「気持ちの報酬」として、従業員のやる気や安心感を高める役割を果たしています。最近では出社する人も増え、「出社時のありがとう」を伝えるメッセージも出てきました。働き方を問わずUniposが企業文化の一部として浸透しています。Uniposの優れている点として、須山様、角様のおふたりが挙げるのが分析機能活用による利用状況の「可視化」です。 角様:「Uniposでポイントを多く受け取っている人」という切り口で見てみると、サポート系の業務を担当する従業員が多い傾向にあります。須山様:会社として重要だけれど、普段は日が当たりづらい業務を担ってくれている方々ってたくさんいらっしゃいます。そういった従業員の貢献を可視化する手段として、Uniposはマネージャーやリーダー層から高く評価されていますね。 ▲サポート系の業務を担当する従業員の貢献が可視化された投稿角様:「マネージャーのポイント利用状況」という切り口で見てみると、ほとんどのマネージャーが毎週ポイントを消化し切っています。マネージャーが個人で利用するだけでなく、週1のミーティングでUniposのポイントを使い切るための時間を設けたりと、利用を促進する取り組みを行っているグループもあるようです。 ▲マネージャー層からチームメンバーに送られた投稿想い——変化する組織フェーズに対応する組織づくりのあり方組織のリサイズ、コロナ禍による社会の変化、自社の事業フェーズや組織変化に応じて従業員の働き方や組織の形を柔軟に変化させてきたミラティブ様。Uniposやすごエモといった施策からも、同社の人を大切にする姿勢が見て取れます。そんなミラティブ様は組織づくりについて、どのように臨んでおられるのでしょうか。 角様:経営層が課題を提起し、人事企画が具体的な施策に落とし込むケースや、広報と採用担当が連携して採用広報を推進するケースなど、さまざまなアプローチをとっています。また、マネージャーが自部署の課題を解決するために、人事企画が用意した施策を活用するケースもあります。 須山様:ミラティブは小さな組織からスタートしたので、もともとはトップダウンで決まることもありましたが、今後は会社として大きく成長するためにグループ経営を目指しており、より権限を現場に移譲しようとしています。そんな中で人事企画の立ち位置も今年から少し変えました。採用するところまでは採用チーム、入社以降は人事企画という役割分担から、よりHRBPのような動き方をするようになりました。例えば、採用にしても人を採って終わりではなく、きちんと部署に定着したか、何か困りごとはないかなど、採用のさらに一歩先を見るようになっています。組織フェーズの変化と共に、より複雑化する人事の仕事。角様は「人事施策においては誰の、何を考慮しながら全体のバランスを考えることを重視している」と述べます。 角様:組織が拡大し、多様化すればするほど、すべての人にとって「ちょうどよい」施策を作ることは現実的ではありません。経営や人事企画としては、何を優先すべきか、大事にすべきかを明確にして、従業員に対し誠実に伝えることが大事だと考えています。 須山様:実は施策のWhatだけでなくコミュニケーションのHowが大事だと思っています。スタートアップですから、朝令暮改はある意味当たり前でもあるわけです。その前提に立って大事なのは、「どんな理由で意思決定したのか」を説明し、透明性を保つこと。これは、我々の行動理念でもある「わかりあおうとし続ける」にもつながる話です。 変化——Uniposは"感謝の見える化"から、"文化を巡らせるしくみ"へUniposをはじめ、多様な人事施策を推進するミラティブ様。その結果、どのような変化が生まれたのでしょうか。 角様:直近の施策で特にインパクトが大きかったのが、「マネージャー行動指針」の制定です。マネージャーに求める期待値と具体的なアクションを明文化し、それを軸に研修や、部署内での勉強会・わかりあいを促進する費用補助などをパッケージとして展開しました。結果として、マネージャーが自部署で自発的に施策を活用する動きが広がってきています。同時に、生成AIの急速な進化や事業フェーズの変化といった外部環境の影響もあり、「学び続けること」の重要性に対する意識が全社的に高まっていると感じています。これはマネージャー層に限らず、社員全体の姿勢にも表れています。こうした背景のもと、部署や職種を横断した勉強会の開催が増えたり、書籍購入補助の利用が活発になるなど、学びの文化が広がり始めています。その中で、Uniposの存在がポジティブな循環を後押ししています。たとえば、勉強会後に「よかったです!またやりましょう!」といった感謝や共感のメッセージがUnipos上でやりとりされることで、学びの体験が内発的動機につながり、ボトムアップでアクションが続く好循環が広まっていくといいなと思います。須山様:Uniposがある状態って、いわば“おいしい湧き水が流れ続けている”ようなもの。こうした施策って、ちゃんと浸透させようとすると普通はものすごく大変です。でも、Uniposはそんなに手間を掛けずに浸透できている。組織への浸透が仕組みで担保されているのです。これはすごいと思いますね。空気や水がおいしいから、わざわざ遊具を置くような手間をかけなくても公園に人が集まってくる――そんなイメージです。 これから——サーベイや人的資本関連サービスなどとの連携にも期待 今後のUnipos活用について、須山様は「他のサービスとの連携にも期待したい」と述べます。 須山様:今後期待したいのは、サーベイや人的資本の情報開示の話など、別のサービスと組み合わせた包括的なソリューションにUniposがなっていくこと。人的資本関連については、すでに事業化されたとうかがっているので、そことシームレスに連携できると面白そうですね。 Unipos導入から4年。組織規模やビジネスのフェーズなどが大きく変化したミラティブ様ですが、変わらずUniposをお使いいただいているのは、フェーズごとにしっかりとした成果が出ているからにほかなりません。 今後、さらなる組織拡大やグループ経営化といった変化が訪れるだろうミラティブ様。Uniposはそんな同社をこれからも“インフラ”として支えてまいります。 ※記事内でご紹介したミラティブ様独自のオフラインイベント「すごいエモイデー 」の詳細はぜひこちらからご覧ください。 語りわかりあいとリスペクト すごいエモイデー2024|株式会社ミラティブ