(写真左から)日邦産業株式会社 コーポレート本部 人事部 安藤様、同部 課長 柴田様、執行役員 コーポレート本部長・人事部長 西富様、Unipos株式会社 カスタマーサクセス 屋久創業70年を超える歴史を持ち、産業資材の販売やプラスチック成形品の製造・販売を手がける日邦産業株式会社様。同社は2022年、中期経営計画の転換期を迎える中で、社員一人ひとりが新しい価値創造に向けて挑戦できる組織文化を目指し、Uniposを導入。感謝を伝え合い、挑戦を称賛し合える文化が醸成され、拠点を越えたコミュニケーションの活性化、ストレスチェック結果の改善、離職防止といったポジティブな変化が次々に生まれています。今回は、日邦産業株式会社 常務取締役 三上様、執行役員 コーポレート本部長・人事部長 西富様、人事部 課長 柴田様、同部 安藤様、メカトロニクス事業本部 製造統括部長 森下様に、Unipos導入の背景や活用の工夫、そして組織風土の変化がもたらした具体的な成果について、お話を伺いました。導入背景——戦略の転換期に挑んだ、ボトムアップで挑戦が生まれる組織風土づくり日邦産業株式会社様がUniposを導入されたのは、2022年の中期経営計画の切り替え期。経営の転換点にあたるこのタイミングで、同社はどのような課題を抱え、なぜ企業文化の変革に取り組んだのか。常務取締役の三上様は、当時をこう振り返ります。 三上様:まず、中期経営計画2019では、「事業の選択と捨象」に取り組み、事業のリバランスと財務基盤の強化に注力してきました。そして、続く中期経営計画2022では、安定してきた財務基盤を背景に、「新たなビジネスモデルの構築に挑戦する」という方針を掲げて臨むこととしました。これは、当社の持続的成長を実現していくためには、お客様からの引き合いを起点とする現行のビジネスモデルに、私たち自身のアイデアを起点として、新たな商材・製品・サービスを提供していくという新しいビジネスモデルを追加していくことが必要だと考えたからです。 この新しいビジネスモデルを実現していく上で、特に重視したのが「組織のあり方」でした。トップダウンによる推進は欠かせないものの、それに加え、社員の自発的なアイデアや意見のもとになされるボトムアップの力強さもなければ、新しいビジネスモデルの実現は難しいと考えたからです。しかし、当時は「こんなことを提案してもいいのだろうか」とか、「提案したことで何かハレーションが生じるのではないか」といった社員の心の中で様々な葛藤があり、自由で柔軟な発想や意見が活発に提案されるような組織風土とは言えない状態でした。だからこそ、社員が自発的に声を上げ、自由で柔軟な発想をのびのびと提案できるような組織風土が、これからの当社の持続的成長にとって欠かせないことだと考え、様々な解決策を検討し始めたところでした。このように組織風土づくりを推進する方法を検討する中で、三上様が出会ったのが「Unipos」でした。三上様:「組織風土」や「心理的安全性」といったキーワードでインターネット検索をしていた時のことでした。UniposのWebサイトを通じて他社事例を目にすることができ、「これは使えるかも」と直感しました。当時は設立70周年の節目でもあり、様々な周年事業のプロジェクトを推進していたタイミングであったことも、検討の後押しとなりました。安藤様:70周年事業のプロジェクトチームで複数の同種サービスを比較検討する中で、Uniposが、当社の目指すべき風土づくりに最も適しており、一番使いやすいプラットフォームであったことが決め手となりました。また、本プロジェクトでは、感情報酬に加えて社員へのインセンティブ還元も検討していたこともあり、「ありがとう」と「Amazon等のギフト券」の各ポイントを連動させられる仕組みがUniposにあったことも、魅力となりました。三上様:また当時は、目標管理制度(MBO)や人事評価制度を見直すタイミングでもありましたので、このような制度の見直しに加えて、Uniposを活用することで、組織風土づくりのベースとなるところを強化できると考え、これらの活動を本格的に取り組み始めました。導入の成果①——「感謝を伝え合い、挑戦を称賛する」組織風土へ。ストレスチェックの数値にも好影響Uniposご導入後、日邦産業様の組織風土にポジティブな変化が生まれたようです。安藤様:Uniposの導入にあたり、プロジェクトでは「感謝を伝え合い、挑戦を称賛する組織風土の醸成」を目標に掲げ、その後に導入説明会、管理者メッセージ、ハッシュタグ別月次表彰、役員表彰等のイベントを実施しながら推進していきました。今では、まさにその変化が社内で起きていると、日々の社員とのやり取りを通じて実感することが多くあります。具体的に申しますと、感謝の側面では、Uniposを通じてなされる「ありがとう」の交換は、管理職者だけでなく多数の社員から「嬉しかった」「励みになる」といった声が寄せられており、また、挑戦の側面では、社内インターン制度や社内複業制度に積極的に応募する社員が増加するなど、自らの意思をもって、新たな挑戦に踏み出す社員の人数が確実に増加してきております。こうした変化は、単に「ありがとう」を伝えるだけにとどまらず、社員同士がお互いを認め合い、お互いの挑戦を後押ししていくというポジティブな組織風土に近づいている証拠だと捉えています。三上様:組織風土づくりにおいて、「社員の行動がどのように変わってきているのか」は重要なバロメーターになると考えています。その点から申しますと、以前は連携が希薄だった2つの事業本部が今では当たり前のように協力しあいながら、お互いの商材や強みを活かしたクロスセルを実現しています。加えて申しますと、業務改善の提案や、新製品・新技術の開発に関するアイデアが多数の社員から寄せられるようになり、実際に、社員のアイデアが基となり、研究開発棟を建設した上で、2025年4月に研究開発センターを開設し、それらアイデアの具現化・ビジネス化に向かって行動を開始するに至っています。こうした組織風土の変化が「離職防止」にも効果を発揮しているようです。西富様:かつて退職することを検討していた若手社員が、Uniposを通じて上司や同僚から感謝/称賛のメッセージを受け取ったことがモチベーション向上のきっかけの一つとなり、今ではその部署のエース級社員にまで成長してくれている事例があります。そのような事例を踏まえますと、Uniposが離職防止にも一役買ってくれていると感じているところです。この変化は定量的な数値にも表れており、組織風土づくりにおいて注視されている指標の一つである「ストレスチェックの数値」も改善傾向にあるようです。柴田様:特にUniposの運用状況と相関性が高いストレスチェック内の特定項目の数値が低い部署には、Uniposの活用法を個別に提案するなど、Unipos内に蓄積されるデータを活かしたアプローチを行っています。このようなアプローチとアプローチを受けた部署長の継続的な改善努力もあって、組織全体としても良い傾向が見られるようになってきました。導入の成果②——離れた拠点でも現場の行動や貢献が可視化。物理的な距離を超えたコミュニケーションが活性化Uniposは、経営層にとっても重要な情報源となっています。社員のリアルな声、社員同士のつながりや助け合いの状況が可視化されることで、これまで見えづらかった組織活動の一面が見えるようになり、適切なマネジメントにつながっているようです。三上様:Uniposの投稿を確認することで、普段はなかなか見えづらい社員同士のつながりや、助け合いの状況、誰がどのような業務で頑張っているのかといった状況を把握することができるようになりました。特に、当社は、東北から沖縄に至る国内拠点に加えて、海外にも複数の拠点がありますので、各拠点に所属する社員たちの頑張りが見えるようになったことは、ありがたく感じているところです。加えて申し上げますと、当社の人事考課は、1次考課、2次考課そして最終考課は各本部と全社の計4段階に分けて、その適正性を確認しているのですが、私も参加する全社考課会議の場面では、Uniposを通じて把握した社員の活動状況を頭に入れながら、目立たないところで貢献してくれている社員や、他の社員から多くの感謝を受け取っている社員の人事考課案の状況に自然と目が向くようになっています。また、受領する感謝の投稿の多さや投稿内容から「もしかしたら業務負荷が高いのでは」といった気づきにもつながり、人事考課や業務分担の検証の側面からも有効に活用させてもらっています。▲取引先からサプライヤーに贈られる賞をマレーシア拠点が受賞した際に送られた投稿現在海外拠点で勤務されているメカトロニクス事業本部 製造統括部長 森下様も、Uniposが距離を越えたコミュニケーションを促進している点を高く評価されているようです。森下様:日本に出張できる頻度は数ヶ月に一度なので、日々、日本にいる社員がどのようなことに頑張っているのかを把握することが難しかったのですが、Uniposがあることで、今は他の社員の行動がかなり見えやすくなっています。Uniposの投稿を見るだけでも、「この人があの仕事を裏で支えてくれていたのか」と、日々の努力や貢献が伝わってくるので、今後も積極的に活用していきたいと考えているところです。導入当初は、「なぜこのようなことをやるのだろうか」と実は懐疑的に思っていたところもありました。しかし、使い続けているうちに、転勤で全国各拠点に異動した元同僚、部下そして上司の頑張っている姿がUniposを通じて見えるようになり、このツール(Unipos)の有効性を感じるとともに、私自身の仕事の励みにもなっています。▲森下様がUniposをご活用いただく中で、印象に残っている投稿の一つ(選定理由:「所属部門のことだけでなく、当社の営業として取り組んでいることが分かり、会社として良い方向へ向かっていることを感じたため」)社員のモチベーション向上の側面において、Uniposは金銭的な報酬とは異なる「感情報酬」としての役割を担っていると西富様は捉えているようです。西富様:金銭的報酬はもちろん大事なことですが、それだけでなく「モチベーション報酬」も大事な報酬である考えを持っていた中、Uniposは、まさにその「モチベーション報酬」や「感情報酬」と呼ばれる報酬を提供するツールになるものだと感じています。日々の行動がUniposを通じて認められ、称賛される体験は、お金では買えない貴重な価値を持っていると思います。 活用の工夫——「量」から「質」へ。運用を支えるのは、経営陣の本気度と事務局の細やかな働きかけ Unipos導入から3年が経過し、日邦産業様では、より効果的な運用を目指した様々な工夫が行われています。柴田様:導入初期は「楽しんで使ってもらうこと」を重視し、イベント的な取り組みを中心に利用率を高めていく工夫をしました。その後、活用が定着したタイミングで、「なぜ使うのか」「どう活かしていくのか」といった、そもそもの目標・目的の実現に沿った施策へと移行したことで、第三者にもしっかり伝わる・伝えたい称賛メッセージへと変化していきました。具体的には、ストレスチェックの分析結果やUniposの活用データをもとに、人事部から各部署長に提案したメッセージの工夫点を反映した投稿や、全社員へのメッセージの意味を込めた経営陣からの投稿がその変化にあたります。また、毎年行われる表彰の企画も、Uniposと連動して進化しています。安藤様:2024年には2つの新たな表彰を実施しました。1つ目は、役員表彰です。各役員がUniposの全投稿から表彰すべき投稿を自ら選定し、その表彰理由を動画にまとめたメッセージとともに受賞者を表彰いたしました。2つ目は、ハッシュタグ表彰です。ハッシュタグは、当社の行動の軸である「行動規範」と連動させており、Uniposの全投稿から行動規範を意識した全社員の模範となる行動(投稿)を社員たちによる投票によって選定し、表彰しております。投票時には候補者の名前を伏せる工夫をすることで、投稿内容そのものを純粋に評価できるよう配慮し、公平性の確保にもこだわりました。表彰後、受賞者の皆さんから「役員から直接コメントをもらえて嬉しかった」「自分の頑張りが、会社の中で素晴らしいと認めてもらえたのが本当に光栄で、貴重な体験になった」といった感想が、感謝の言葉とともに多数寄せられました。役員の皆さん、Uniposへの投稿や投票に参加してくれた社員の皆さん、そして実際に挑戦してくれた社員の皆さんが前向きに実践してくれたからこその結果だと思うので、本当に嬉しかったです。上記のような多様な取り組みを進める中で、「組織風土の醸成には、トップのコミットメントが欠かせない」と三上様は強調します。三上様:組織風土の変革は、結局のところ経営陣が本気にならないと成就させることはできないと考えています。経営陣が、自ら率先していく信念と覚悟を持ちながら、リーダーシップを発揮していくことが必要不可欠となります。その小さな現れとなりますが、私自身のUniposの利用率は常に100%をキープしています。経営陣のコミットメント、運用を支える事務局の組織状況にあわせた細やかな働きかけと利用者たる社員の皆さんの高い意識が、日邦産業様におけるUniposの浸透と定着を力強く支えているようです。Unipos社の支援——ポジティブな姿勢と的確な提案が活用をバックアップ導入から約3年間にわたり、Unipos社は日邦産業様に伴走させていただいています。その支援について、どのようにお感じいただいているのでしょうか。柴田様: Unipos社の皆様には、一貫してポジティブな姿勢と的確な提案をいただいており、それが私たち事務局の運営のモチベーションに繋がっています。ストレスチェックの分析支援や、他社事例を踏まえた具体的な提案は、実際の課題解決にとても役立ちました。特に、Uniposの活用状況とストレスチェックの特定の項目との相関関係を具体的に示していただいたことで、部署長を含む社員への説明も格段にしやすくなりました。おかげで、社員への説得力あるアプローチが可能になっています。安藤様: Unipos社の皆様は、私たちがUniposを推進していく中で悩んでいる時、常にポジティブな方向に誘導してくださいます。何事にも、必ずポジティブな視点を添えて、「もっと良くなりますから、一緒にやっていきましょう」という姿勢で接してくださるのが印象的です。導入前のやり取りから一貫して、非常に前向きで、軸を持った提案をしてくださるので、私たちも安心して取り組むことができています。これから——さらなる成長に向け、戦略と組織の連動をUniposの活用を通じて企業文化の変革に取り組んできた日邦産業様。最後に今後の展望についてお伺いしました。三上様:2025年現在、今の事業本部制を採ってから9年ほどが経過しました。組織は戦略に従うという大原則の中、戦略をより効率的に実行できる組織のあり方を引き続き検討し、然るべきタイミングで組織改正をしていきたいと考えております。そのためにも、冒頭で述べた組織風土づくりの継続が重要となりますので、引き続きUniposを活用させていただきながら、しっかりとこれに努めてまいりたいと考えております。西富様: 正直に言えば、まだ「風通しが良い」とは言えない部署もあると捉えており、世の中において、ハラスメントの問題が増えている中で、上司が部下を指導しにくくなっているという課題も感じております。「ハラスメントだと受け止められる関係性を築いてしまっていることこそが問題の本質」だと捉えている中、コミュニケーション量を増やすことも大切ですが、それ以上に「心理的安全性の高い、言い合える関係性」をどのようにつくっていくのか、上司が厳しいフィードバックをしたとしても部下が素直に理解し、また部下からも上司に対して改善して欲しいことを遠慮なく伝えられるような関係性を築いていくのかを組織作りの重要なテーマとして、取り組んでまいります。