(写真左から)Unipos株式会社 ビジネス本部 カスタマーサクセス部 副部長 兼 コミュニティ責任者 池田千紘、株式会社Sales Marker 代表取締役 CEO 小笠原羽恭様、Sales Marker事業本部 本部長 花田海様、Employee Success本部 人材開発部 千田和央様、Unipos株式会社 カスタマーサクセス 折田稜介Web検索行動を可視化して商談獲得や受注成功率を劇的に向上させるインテントセールスを実現するサービス、「Sales Marker」を軸にさまざまな事業を展開し、急成長を遂げている株式会社Sales Marker様。特にここ1年での成長は著しく、従業員数は1年前の約2倍となる294名(2025年3月時点)にまで増加しています。そんな同社がUniposを導入したのは2024年1月。従業員数が130名程度のころでした。導入の結果、同社ではもともとバリューの一つとしても取り入れている『Respect』カルチャーのさらなる浸透や、オンボーディングの円滑化、見えにくかった貢献の可視化によるエンゲージメントの向上といった効果が生まれていると言います。Sales Marker様におけるUnipos導入と活用の背景、導入によってもたらされた効果と今後の展望について、代表取締役 CEO 小笠原羽恭様、人材開発部 千田和央様、事業本部長 花田海様にお話を伺いました。課題感——組織の急拡大に伴って、部門間の連携を強化する必要があったUniposの導入について、同社CEOの小笠原様は次のように振り返ります。小笠原様:「当時、会社の規模が拡大するにつれて、横のつながりが可視化されづらくなってきたと感じていました。そんなとき、インターン生がUniposに関する提案書を作ってきてくれたのです。Uniposなら、当社のバリューでもある『Respect』をデジタルで可視化できるのではと思い、導入を進めることにしました」もともと、社員全員が集まる全社会議では部門同士が感謝の気持ちを伝え合う時間を設けるほど、『Respect』を大事にしているSales Marker様。組織が拡大しても企業文化を大切にしていきたいという想いが、Uniposの導入につながりました。小笠原様:早急に解決しないといけない課題があったというよりも、Uniposのコンセプトが我々のバリューに完全に一致していたことが決め手になりました。また、Uniposの設計も導入の後押しになったと言います。小笠原様:他のサービスにピアボーナスの仕組みが一緒に入っているものもありますが、それだと形骸化してしまいかねない。一方Uniposは、ポイントなどの金銭的なメリットという使いたくなる仕掛けもありつつ、それを目的とせずに感謝で繋がることができる仕組みです。そのような設計の巧みさにも魅力を感じました。花田様にとっても、Uniposは好印象を受けたサービスだったと言います。花田様:私が一番大事にしている言葉は“恩送り”です。恩返しではありません。まず、自分が与える側——ギバーであることが重要なのです。恩送りをすることで、相手からも返ってくるし、この人のためにやろうという原動力が生まれ、高いパフォーマンスにつながります。Uniposは、この恩送りをしたくなるようなサービスだと思いました。活用背景——浸透の鍵は「組織を良くしたい」と思う推進者の存在。オンボーディングや表彰制度の補完にも活用Sales Marker様にとって、Uniposは企業のカルチャーにフィットしたプロダクトでした。とはいえ、それだけで導入浸透がうまくいくわけではありません。Uniposが定着したのは、何よりも積極的に活用し、周囲に対しても活用を呼びかけてくれる推進者の存在が大きかったと花田様は言います。花田様:「Uniposっていいサービスだよ」と発信してくれるメンバーが何人もいたことが、導入浸透で大きな役割を果たしたと感じています。私もそのひとりで、導入初期からUniposのポイントを使い切らなかったことはないですね。当時、私は部長職だったのですが、そうした上の立場の人間が率先して推進することは特に重要です。花田様は毎週、仕事で関わった人をカレンダーやSlackのメッセージでチェック。その方々には週末、必ずUniposを送るようにしていると言います。花田様:単に「ありがとう」を伝えるだけでなく、いかにその内容を明文化できるかがUniposを活用する上でのポイントだと思います。何をしてくれて、それに対して自分はどのように思ったのか、それを明記した上で感謝を伝えるのです。このやり方をUniposを通じて浸透させることで、より従業員同士のコミュニケーションが活発化するのではと考えています。ちなみに、私には専属のアシスタントがいるのですが、最後のポイントは必ずその人に送るのが自分の中でのルールです。▲花田様から専属のアシスタントさんへの投稿さらに、花田様は自身の部署でUniposの活用をルール化したり、社内会議で「一番Uniposをもらっているのは◯◯さんです」といった発表を積極的に行ったりしたとのこと。そうした積極的な働きかけがきっかけとなり、少しずつ全社への浸透が進んだのです。また、Sales Marker様ではUniposをオンボーディングにも活用されていると千田様は言います。千田様:入社したばかりの人は、はたしてこの会社に自分の居場所はあるのだろうかと、どうしても不安に感じてしまうものです。私自身もそうでした。そんな中でUniposをもらえると、「認めてもらえたのだ」「少しは価値を提供できたのだ」、そんなふうに思えるのです。その積み重ねによって、だんだんと会社の中に居場所を作っていけるのだと思います。同社で実施されている表彰制度を補完する形でもUniposは運用されています。というのも、表彰を受けられる方は、会社の業績に貢献するような部署であることが多いからです。一方で、表彰は受けにくいけれど、会社にしっかりと貢献されている方もいます。Uniposはそうした方をすくい上げるサービスであり、「会社にとってじわじわと効いてくる、漢方のような存在」(千田様)だと言います。成果—— Uniposがあることが「当たり前」になるほど浸透。社員のパフォーマンス向上や可視化にも寄与普段の会話の中でも「Uniposする」という動詞が自然と出てくるほど、Uniposが浸透しているというSales Marker様。小笠原様も「Uniposが社内のハブであり、あることが当たり前になっている」と語ります。Uniposによって組織はどう変わったのでしょうか。同社ではUniposの導入効果について、大きく3点あったと言います。1点目は、感謝・リスペクトを文字にすることで、具体的な記憶として呼び起こせること。感謝は普通、その場で伝えて終わりになりがちですが、それをUniposで文字化することで、いつでも振り返ることができるようになります。これは、テキストによるコミュニケーションが増加するテレワークやハイブリッドワークといった働き方とも好相性とのこと。さらに、マネージャー層にとっては、Uniposを送る作業を通して、その週に自身が行ったマネジメントの検証も行えるそうです。▲マネージャーからメンバーに送られた投稿2点目は、部門を超えて感謝やリスペクトが広がりやすくなったり、メンバーの活躍が組織全体に周知されやすくなったりすることです。ポイントは「誰がどんなことで感謝されているのか」が、第三者からも見える点。単に感謝を伝えるためだけでなく、「この人はこんなふうに活躍しています」ということを伝える目的でもUniposは活用されていると言います。小笠原様:大変だった仕事が可視化され「このときはこんなことが大変で、こんなふうに乗り切ったのだな」ということを他の人も知ることができます。それにより、『Respect』のホイールが回っていく感覚があります。3点目は、Uniposをもらった人のモチベーションが高まり、コミュニケーションが活性化、横のつながりが強化されたことです。花田様:特にセールスチームとCSチームの連携がスムーズになった、と感じています。The Model型の組織はどうしても縦割りになりやすいのですが、その課題に対してUniposは効果的でした。花田様はさらに、Uniposとハイパフォーマーとの相関も感じていると言います。花田様:UniposだけでなくSlackもそうですが、自分の行動をオープンにして伝える人ほどパフォーマンスを出せていると感じます。なぜなら、オープンに発信できるのは「この情報を発信することが組織にとってプラスになる」と判断できるくらい、組織の状況や方針を理解していることの表れだからです。また、ハイパフォーマーほど、自分自身の承認欲求が満たされているため、外に目が向きやすい傾向があります。他者の行動をよく見て、リスペクトしているからこそ、Unipos上での感謝や称賛の発信が増えていくのではないでしょうか。小笠原様:花田さんが先ほど話していたように、Uniposを通じた”恩送り”は「この人に協力しよう、貢献しよう」という気持ちを生むことに繋がります。様々なメンバーにUniposを送るという”恩送り”すればするほど、味方が増え、いろんな方を巻き込むことができるので、より多くのことを成し遂げられるようになるのです。このようなリーダーシップがUniposの投稿数を通じて可視化できると考えています。Uniposによる感謝や称賛の可視化と広がりが、社員のパフォーマンスを高めるという点については、千田様も人事目線で同意されます。千田様:Sales Markerはスピーディーかつ高い目標を追いかけている会社です。一方で、一流のアスリートもそうであるように、大きな成果を上げるには心と体のメンテナンスが必要です。Uniposは、この“心の“メンテナンス”に効くのではないかと考えています。特に千田様が効果を実感しているのは、導入前の課題にもあがっていた「目立ちづらい貢献の可視化」です。重要ではあるものの、なかなか他からは見えにくく地味な印象になりがちな仕事に、Uniposはスポットライトを当て可視化します。その意味で、「Uniposは会社全体のパフォーマンス向上を実現していくために、非常に重要な役割を果たしている」と千田様は言います。▲普段目立ちづらい貢献が表出化された投稿これから——更なるバリュー浸透に向けた活用と、『Respect』可視化のその先Sales Marker様では、パフォーマンスを高めるための行動原則として「バリュー」を非常に重視し、様々な施策を実施されています。バリューの更なる浸透のためにUniposをさらに活用していきたいと千田様は語ります。千田様:Sales Markerでは、5つのバリューにそれぞれ10個ずつの詳細な行動目標を作っています。きちんと実行されれば、会社が伸びて成功するであろうという行動をこだわりぬいて定めているので、バリューと行動目標の浸透に人事として力を入れて取り組んでいます。組織のカルチャーは、行動指針に沿った行動がどれくらいの頻度でどれだけの量生まれているのかによって形成されます。そういう意味で、Uniposは投稿を通じて、行動指針を体現した多くの行動が、表出化して称賛され、さらにそれが組織全体で見えるという状態を作ることができるため、バリュー浸透にも重要な役割を果たしています。また、弊社はリモートワーク中心の会社でもあるので、その環境下で行動を見える化できるUniposの必要性は高いですね。弊社ではハッシュタグにバリューを設定しているので、Unipos上に溜まっていく数値データも使いながら、さらなるバリュー浸透に活用していきたいと考えています。また、今後はUniposに対して、「『Respect』可視化のその先」を期待したいという小笠原様。小笠原様:Uniposは「課題発見器」にもなりうると考えています。なぜなら、貢献してもらった人には困っていることがあるはずなので、貢献に対して感謝を伝えるUnipos投稿がその人の助けてほしいという”インテント(意志)”だと捉えることができるからです。この困りごとにUniposを通じて気づき、仕組みを使って解決できれば、また違う「ありがとう」が生まれ、次のフェーズへ進んでいく。Uniposはイシューが可視化されるツールでもあると思うので、そのような活用もしていきたいですね。また、Uniposのやりとりから、誰と誰がつながっているのかというネットワークが見えると、組織内の関係性がさらにわかりやすくなると思います。そして、個人同士からグループ同士へとつながりが大きくなり、いわば“Uniposチェーン”のようにつながっていければいいですね。組織内のつながりの可視化は、将来の組織の拡大にも重要だと小笠原様は続けます。小笠原様:当社はリモートワークが多いので、新しく入社した方は誰と誰がどうつながっているのかわかりにくい面があると思います。そこでUniposを活用したネットワーク図ができたら、最初の苦労もしなくてよくなるのではないでしょうか。Sales Marker様が採用で重視しているのは「野望型採用」とのこと。これは、会社が実現したいことと、“野望” ——つまり従業員個人が実現したいことを一致させる方針です。会社と個人のやりたいことが重なっていれば、従業員のパフォーマンスは高まり、組織の成長にもつながるからです。一方で組織規模が拡大し、次のステージに進む段階になると、組織と個人の目線合わせも難しくなっていきます。そこで必要になるのが、マネージャー層の活躍です。経営層とマネージャー層がしっかりとすり合わせた上で、メンバーの“野望”を組織の目標と一致させていかなければなりません。著しいスピードで成長し、次のフェーズに進もうとされているSales Marker様。Uniposは今後も、そんな同社の成長に貢献していきます。