(写真左から)株式会社佐々木総研 代表取締役 税理士 佐々木大様、総務部 総務課 河内美穂様1972年の創業以来、福岡県を拠点に、税務や会計、人事など、経営の悩みを解消する「経営のよろず相談屋」として事業をおこなう佐々木総研様。3代目社長である佐々木氏の就任後、さらなる価値創造に向けてデジタル化と風土改革に取り組まれています。そのような取り組みの一環としてUniposを導入いただき、2025年現在4年以上ご活用いただいています。Unipos導入のきっかけから実際の効果まで、株式会社佐々木総研 代表取締役 税理士 佐々木大様、総務部 総務課 河内美穂様 にお話を伺いました。 事業承継後、「経営のよろず相談屋」の価値を発揮できる組織を目指し、デジタル変革と風土改革に着手佐々木氏が3代目として代表取締役に就任した当時、下記のような課題を感じられていました。・先代社長のカリスマ性ゆえに自分から行動を起こす社員が少ない・業務の進め方がアナログ。効率化のためにデジタル化を急ぐ必要がある(例:お客様の資料を風呂敷に包んで管理)そのような課題を解決するために動き出そうとした矢先に、2020年の新型コロナの流行。リモートワークも始まったことで、デジタル変革と風土改革に取り組むことがより喫緊の課題となりました。佐々木様:弊社は「経営のよろず相談屋」というバリューを掲げながら、社員が一体となってお客さまに価値を届けることを目指しています。経営のあらゆる内容をサポートするためには、得意分野の違う社員一人一人の強みを引き出し協力し合うことが欠かせません。その土台となるのは「信頼関係」です。「隣で働いている人が何をやっているかわからない」という状態では、社員同士が相談をもちかけることもできないからです。一方で、一人一人が専門家であるがゆえのプレッシャーからか「知らないことを知らないと言いづらく、他のメンバーに相談しづらい」というケースも生まれており、心理的安全性の低さに課題を感じていました。さらに、コロナ禍でリモートワークが始まり、コミュニケーションが大幅に減少した状況の中で、お互いの存在を認め合うという取り組みの必要性も増していました。そのタイミングで導入したのがUniposです。Uniposを通じて、感謝や称賛のメッセージがオープンな場で流通し「あの人はこういう強みがある」ということが全社に広がっていく。そうした積み重ねが社員同士の信頼関係に繋がっていくことを期待しました。Unipos導入で直接的に売り上げが増加するわけではありませんが、「より強い信頼関係を築く」ということが間接的にサービス向上に繋がり、事業がうまくいくと考えたのです。人事制度の変更などもあわせて実施しましたが、風土改革の全体の中ではUniposを「リスペクトしあう仕組み」として位置付けています。先ほどもお話したように、お客さまの経営のお困りごとを解決するためには、多様な強みを持ったメンバー間での連携が非常に重要になります。そうした連携をスムーズにするための「潤滑油」がUniposだと捉えています。Uniposの決め手は、使い勝手の良さと考え抜かれた設計。情報蓄積にも価値が佐々木様:実はピアボーナス導入についてはコロナ禍以前の2018年ごろから考えていました。もともと先代の時から実際の紙を使ってサンクスカードの取り組みをやっていたのですが、利用率が落ちている状態だったため、新しい方法を模索していたのです。当時ピアボーナスサービスや、グループウェアに付属する同様の機能とも比較したのですが、最終的にUniposを選んだ決め手は二つありました。まずは、インターフェース。堅苦しくなく、気軽に楽しく使えそうなところが気に入りました。つぎに、インフレを起こさない仕組みが実装されていること。Uniposは送れるポイントの上限が週に400ポイントと決まっています。使い切らないと翌週には消えてしまい、繰り越されません。もし、この仕組みがなければ、どんどんポイントが積み上がってしまい、すぐに何万ポイントたまってしまうなんてこともあるかもしれません。こういった設計がしっかりと考えられているのがUniposのよさだと思いました。さらに「情報が溜まる」という価値も感じていました。もともと私がシステムエンジニアの経験があったこともあり、情報システムに感謝や称賛のデータを溜めていくことで後から分析ができ、その結果を元にさらに施策を考えることができるのではないかと考えたのです。これは紙のサンクスカードではできないことであり、その価値に対して投資しようという意図がありました。実際に4年間続けることで、投稿数の推移なども見ることができており、情報の価値を感じています。導入後4年たった今も高い利用率を維持。「自然に助け合う」風土が生まれた2020年9月にUniposをご導入いただいてから、4年以上ご活用を続けていただいています。導入後、どのような効果をご実感いただいているのでしょうか。河内様:導入当初は「みんなが使ってくれるのだろうか」という不安がありましたが、開始してみると初めから従業員の皆さんが積極的に使ってくれたのがいい意味で驚きでした。もともとあったお互いに感謝を伝えあったり、素敵な取り組みや人柄を紹介し合ったりすることに抵抗がなかったのだなと感じましたし、Uniposの投稿を通じて、社内の様子を知るきっかけが増え、メンバー間にあった絆が見えるようになったのだと思います。仕事上関わりが無かったり、年齢層が違ったり普段話すことが少ない方に対してもUnipos投稿することでつながりができるのもいいですね。タイムライン上で投稿を見ると「〇〇さん、こんなことがあったんだ」ということが分かり、全くその件に関わっていない第三者でも会話がしやすくなります。そのようなUniposきっかけのコミュニケーションが増えたと感じています。▲部署を超えて送られた投稿▲繁忙期の部署へ送られた投稿▲新入社員へ送られた投稿また、毎月Unipos活用の数値を確認しているのですが、導入直後から変わらず、高い水準を保ち続けています。この数値には、Uniposという新しいツールにただ飛びついただけではなく、皆がお互いのことに関心を持ち「繋がろう、協力していこう」という意識があるということが表れていると思います。佐々木様:業務形態の特性上、会計事務所では仕事を自らの力だけで進めることが中心になりがちなのですが、それが「自然に助け合う」という状態に変わってきていると感じます。あるお客さまのことを全部一人がやるのではなく、複数名で分担して進めるようになったことで、業務効率化にも繋がっています。Unipos活用と同時に業務フローも刷新したのですが、Uniposを通じて「自然に助け合う」風土が育まれていたことで、抵抗なく移行することができました。▲案件受注に向けてサポートしてくれたことへの感謝を伝える投稿▲業務のフォローをしてくれたメンバーへの投稿▲チーム内での助け合いに関する投稿▲業務に関する相談に乗ってくれたメンバーへの投稿▲部署を超えて協働した案件に取り組んだメンバーへの投稿▲部署を超えて日頃の感謝を送った投稿コロナ禍をきっかけに進めたデジタル変革においても同様に、Uniposをはじめとする風土改革の取り組みのおかげで社員一人一人の意識の変革を円滑になったという好影響があったと感じています。現在では、自社のデジタル変革の経験を元に、中小企業向けに「DX推進支援サービス」を提供することができるようにまでなりました。 Unipos上のデータから現場が見えることの価値は大きい。採用にも好影響がUnipos上には、ご利用いただいている社員の皆様の様々なデータが溜まっていきます。佐々木様はこのデータも有効活用していると言います。佐々木様:投稿数のデータを見て「今月はやっぱり投稿少ないな、3月の確定申告があってやはり見る余裕がないくらい忙しかったのだろうか」と考えることができたり、つながり機能※を使うことで社内の繋がりや関係性について意外な発見が得られたりすることもあります。※つながり機能:Unipos上でやりとりされた感謝・称賛のメッセージや、共感を示す「拍手」の行動を通じて蓄積されたデータから従業員同士のネットワークを可視化する機能Uniposで知った繋がりの情報を仕事のアサインに活かしたり、ひとつひとつの投稿を見て、自分が知らない社員の活躍を知ることでタレントの発掘のような役立て方をしたりしています。経営者が現場の全ての情報をキャッチしに行くのは難しい中で、Uniposを通じて社内の様子の一端が見えることはとても価値があると感じています。Unipos活用の効果は採用にも波及しています。佐々木様:実は、弊社に採用面接に来てくださる多くの方が、Unipos導入事例記事を見てくれています。採用面接内で、取り組みに対して興味を持ってくれて質問をしてくれたり、「いい取り組みをしていますね」といってもらえたりしますね。働く従業員の立場からすると、Uniposのような取組をしていることへの印象は決してマイナスにはならない。Uniposの活用が、会社のブランドイメージの向上、「いい会社だなと思ってもらえる」一つのきっかけにもなっている、と感じています。導入時~現在に至るまで、Unipos社の手厚い支援に安心感導入から4年経過した今でも高い利用状況を保ち続けている佐々木総研様。「強制をせず“自由意志”を尊重する」ことを大切にしながら、毎月一回全社が集まる場で周知を行ったり、Unipos推進チームを組成し、毎年メンバーを入れ替えながら運営を実施されたりしています。活用においてUniposのサポートがお役立ちできているというお声もいただきました。河内様:導入が決定して推進チームのリーダーをすることになったのですが、当時はどのように進めたらいいのか不安がありました。しかし、導入の説明会に向けて何度もMTGを実施、説明用の資料の準備など、Unipos社の担当者さんのサポートが手厚く安心して準備を進めることができました。そのサポートがあったからこそ、現在も導入目的に沿った使い方を皆がしてくれていると思います。また導入時だけでなく、定期的にフォローしてくださるのも心強いですね。前回のMTGでも、現在の状況をヒアリングした上で課題の整理をしていただき、次の行動に対するアドバイスまでもらうことができました。メールでのやりとりでも一つ一つの事柄に対して丁寧にお答えいただけるので「真剣に考えてくれているな」と感じますし、親しみやすい文面なので相談しやすく「いつでも相談できる」という安心感がありますね。佐々木様:弊社がここまで継続して高い利用率を維持できているのは、河内が推進チームのリーダーとしてさまざまな施策を実行に移してくれているからです。そんな河内をサポートしていただき、感謝しております。▲本取材後に、佐々木様から河内様へ送られた投稿Uniposは情報システムの未来の一つ佐々木様:現在の組織状態はこれまでで一番いいと感じていますし、時を経るごとにどんどん良くなっている感覚があります。実際に売り上げも順調に伸びており、その背後にはUniposをはじめとする組織づくりの効果が表れていると思います。河内様:現在新しい職員が増えており、若手の社員も増えています。新しいメンバーの力も借りつつ、これからさらにUniposの投稿が増えていくような取組みを運営メンバーで実施していきたいですね。佐々木様:2024年末、あるテレビ番組で、「サピエンス全史」の著者である歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏が、「SNSの普及など、人類史上最高に洗練された情報システムがある時代、戦争が起こったり分断が起こったりするのはなぜなのか」という疑問に対して、「私たちの情報技術は昔と比べてはるかに洗練されているが、”情報の質”はそれほど向上していないから」と、中世ヨーロッパで起きた歴史的な悲劇「魔女狩り」を例にあげて答えていました。それを聞いた時に、私はUniposが思い浮かびました。なぜなら、Uniposは「ポジティブフィードバックをする」という目的のあるSNSだから。このルールがあることで、Uniposに流れる”情報の質”は素晴らしいものになる。これは情報システムの未来の一つであり、Uniposのような目的のあるSNSがより脚光を浴びる日が近いのではないかと考えています。投稿が増えれば増えるほど皆が幸せになるSNSなんて、最高ですよね。