ニュース

Unipos株式会社
2023年10月10日

「人的資本経営フレームワーク」公開、クリエイティブコモンズライセンスで無償提供・商用利用も可能に
~3500以上の開示事例からUnipos代表・田中弦が考案~

カルチャーを変え、人と組織の力を引き出すWebサービス「Unipos」を提供するUnipos株式会社(本社:東京都渋谷区)は、経営戦略と人事戦略を紐づけた本質的な人的資本経営を実現するための「人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)」を無償提供いたします。本フレームワークは当社代表・田中弦が考案し、本年1月から累計4,000人以上が参加した当社主催セミナーにて公開してきたものです。すでに一部の企業様には決算説明資料などでご活用いただいておりますが、この度、より多くの企業様の参考にしていただけるよう広く公開することといたしました。

「人的資本経営フレームワーク」公開、クリエイティブコモンズライセンスで無償提供・商用利用も可能に~3500以上の開示事例からUnipos代表・田中弦が考案~

人的資本経営に対するUnipos社の考え方
――個人の人的資本から組織の人的資本を創出する

法改正によって2023年3月期決算から全上場企業へ人的資本開示が義務化され、政府が掲げる「人への投資」と相まって各企業での取り組みが加速しています。一方で、人的資本「開示」にばかり注目が集まり、本質的な人的資本経営の議論のポイントがわかりづらくなっているという声も耳にしています。

当社として考える人的資本経営の重要なポイントは下記の2点です。

  1. 人的資本とは従業員個人が所有するものであり、人的資本経営とは「個人の持つ人的資本を十分に発揮するための土台を再構築し、組織的人的資本を創出する経営」のことを指す
  2. 人的資本の理論は1950年代から唱えられているが、人的資本経営は不確実かつ人材不足が明らかな現代に適した経営理論である

※組織的人的資本とは、自社独自の「個人の力を最大限発揮して生まれる共創力」・「競合優位性を生むため競争力」を合わせたものと定義しています。

当社はこれまで5年以上にわたり「Unipos」のサービス提供を通じて370社以上の組織風土改革をご支援してきた中で、個人の持つ力を最大化させ組織全体の力を強くする人的資本経営の重要性を実感しております。
上記を踏まえ、人的資本経営を実行する思考の手順として考案したのが下記のフレームワークです。

「人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)」の概要

人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)

本フレームワークは、個別施策ごとにバラバラになりがちな人的資本経営に関する議論に対し、①から⑤のプロセスを行うことで、人的資本経営の思考・整理を促進することを企図したものです。

STEP①:パーパス・ミッション・中期経営計画などの中長期的な理想・大義を設定します。
STEP②:①の理想と現状とのギャップを定義することで、課題が明確になります。
STEP③:課題を解決するために人的資本投資を行います。人的資本投資には、個人能力を引き出す投資と、カルチャー・集団への投資という2種類があります。カルチャー・集団への投資は、例えば心理的安全性が向上するなどの個人の人的資本を最大限発揮させる土台構築に繋がり、組織的人的資本が創出されます。
STEP④:インプット・アクションによる良い変化が事業活動の中で生まれます。自社の理想や課題に沿った独自指標と、他社と比較可能な指標という2つの視点で変化を分析します。
STEP⑤:事業成長などのアウトカムにつながり、それが①の中長期的な理想・大義の達成へと循環していきます。

本フレームワークに沿って議論することで、企業の経営戦略と人事戦略を強く連動させ、それに紐づく投資について整理し、社内での共通認識や市場からの理解・共感を得やすくすることができます。

フレームワーク考案・提供の背景
――3500以上の開示をリサーチした結果

当社代表・田中弦は、開示義務化以前に先行開示していた企業の統合報告書957社、海外企業330社、2023年3月末決算企業の有価証券報告書2325社を独自に調査。膨大な開示情報から現状や共通項を見出し、日本の人的資本経営に対して大きな危機感を持っております。

リサーチの結果として、ほとんどの企業が女性活躍・男性育休・有給取得率など比較可能指標を掲載しているのみであり、開示が充実している企業は上場企業の11%に過ぎない※1という事実が明らかになりました。2040年には日本の労働人口は1100万人不足すると言われる※2深刻な社会問題に立ち向かうには、人的資本経営に本格的に取り組む必要があります。

そうした課題感に対し、当社が持つ知見を最大限活用していただくべく、本フレームワークを公開いたします。
なお、今後の人的資本経営の推進状況を見て、随時進化させていくことを想定しておりますので、ぜひ継続的にご注目ください。

※1:田中独自の基準。開示充実度を6段階で評価し、4(人的資本に関する独自指標の開示・目標の設定がある等)以上の企業が11%
※2:リクルートワークス研究所「 Works 177 未来予測 労働力はどれだけ足りなくなる?」参照

「人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)」の権利について

本フレームワークは、自由に使われることで議論が生まれ、好事例が作り出され、日本全体の経営が変わることを目的として作成いたしました。
そのため、現代の新たな著作権ルールとして政府や自治体なども活用している「クリエイティブコモンズ」を使用し、当社が著作権を保持したまま自由に流通させることといたしました。

当社の持つ知見を最大限活用していただくため、クリエイティブコモンズライセンスは「表示ー継承」を掲げております。

本フレームワークは、下記の利用方法をもとに、特に弊社にご連絡いただく必要なく無料でご利用いただけます。ぜひご活用いただき、社内外に議論が生まれる種となることを願っております。

▼利用方法
ご利用の際は、下記のクレジットを表記ください。
人的資本経営フレームワーク(田中弦モデル)/Unipos株式会社提供
※コモンズ証はこちら

Unipos株式会社代表取締役社長CEO・田中弦コメント

「人的資本」は1950年代からある考え方で、人的資本とは従業員個人が持つスキルや能力とされてきました。人的資本「経営」とは、個人の持つ人的資本を十分に発揮するための土台を再構築し、組織的人的資本を創出する経営です。
これまでの同質性が高い従業員を育成し能力開発を行う日本的経営は、安定した時代には最適な経営でした。一方、これから到来する未曽有の人手不足時代、不安定な時代には、より個人の才能を発揮できるような環境や土台が必要です。そして、その環境や土台の重要な要素が企業のカルチャーです。

カルチャーを変えるとは「従業員の“当たり前の基準”が上がり、今よりも一歩上の行動が増えること」です。そして、「Unipos」は全社公開型で従業員の行動をシェアすることで、個人の人的資本を組織の人的資本に変える「全社参加型カルチャープラットフォーム」です。これにより、従業員の“当たり前の基準”を表出化・称賛し、増幅させるためにサービスを随時強化・提供いたします。

本年1月から人的資本開示のリサーチをはじめ、その結果を多くの方に無償で公開してまいりました。多くのメディアにも取り上げていただき、中でもリサーチ結果から導き出した本フレームワークは、自社の人的資本経営の現状を整理し直し、本質的に経営戦略と人事戦略を連動して考えるために有用とご評価いただきました。全員で学び高め合い、企業価値や競争力を高める人的資本経営が実現できるよう、より多くの方にご活用いただければ幸いです。

弊社のパーパスである『「最高の集団を自らつくる」時代をつくる』を実現するため、これからも日本企業のカルチャー変革を支援してまいります。

これまで「Unipos」のサービスを通じて370社以上のカルチャー変革を支援してきた実績と田中弦が持つ人的資本経営に関する知見を、今後サービスにも反映させていく予定ですので、サービスについてもぜひご注目ください。

以上
■Unipos株式会社 概要
社名 Unipos株式会社(証券コード:6550)
所在地 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 7F
代表取締役社長CEO 田中弦

<報道関係のお問い合わせ先>
Unipos株式会社 広報担当
E-mail:pr@unipos.me

<IRに関するお問い合わせ先>
Unipos 株式会社IR 担当
E-mail:ir@unipos.co.jp

参加募集中のセミナー

課題を解決する方法をオンラインで徹底解説いたします。

3分でわかるUnipos